JNES 独立行政法人 原子力安全基盤機構 | 広報誌・年報 | 事業活動年報 | 平成19年度の事業活動
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79 (1) 高照射量材料の準備 照射速度の脆化に与える影響を調査するために、実機で照射された監視試験片(PWR標準材)の残材を、試験炉(OECDハルデン炉)にて照射速度を5、15、50、100×1011 n/cm2・sの4段階にレベルを変えて追加照射試験を実施中です(表-2参照)。照射速度の速いLevel-Ⅲ、Ⅳの試験片については目標照射量に到達したため平成19年度に試験炉から取り出し微視的組織観察用に試験片加工を行いました。また、Level-Ⅰ、Ⅱの照射速度が遅いものについては引き続き照射中で平成20年度中には完了する予定です。 6.0Ⅳ6.00.06.02.03, 22.06.03, 23, 26.4, 8.012.010.03最終照射量(×1019n/cm2,E>1MeV)Level初期照射量(×1019n/cm2,E>1MeV)照射速度(×1011n/cm2s,E>1MeV)追加照射量(×1019n/cm2,E>1MeV)4.4, 6.05Ⅲ試験片数33338.010.050ⅡⅠ6.06.06.03.0, 4.4156.04.04.4, 6.08.4, 10.06.0, 7.43.03.03.04.02.033268.06.08.04.01002.06.0 (2) 微視的組織観察 先行事業で照射した原子炉圧力容器用鋼材の既存照射材17鋼種(母材13種、溶接金属4種)を系統的に組織観察する計画であり、未照射材も含め照射量の違いも含めると全58材料が調査対象です。平成19年度は残りの24材料に対して組織観察(3次元アトムプローブ、陽電子消滅寿命測定、硬さ試験)、及び一部の材料について透過電子顕微鏡(TEM)、電界放射型電子顕微鏡(FE-TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察、及びオージェ電子分光分析(AES)を行い、粒内/粒界脆化のメカニズム解明のための調査を実施し、既存照射材58材料すべての調査を完了しました。その結果、照射による脆化の要因とされる溶質原子クラスタが照射量の増加とともに増大し、クラスタの体積率の平方根と遷移温度に相関関係があることが確認されました(図-2,3参照)。また、TEM観察結果から照射材については転位ループが確認され、その数は照射量に比例して増大していることが確認されました(図-4参照)。平成20年度以降は表-2に示す追加照射材について、引き続き組織観察を行い脆化メカニズムを解明していく予定です。 照射材(B9-3):照射量;12.1×1019n/cm2 ( 39 X 45 X 241 nm ) CuPSiCuPSi粒界 クラスタ 0501001502000.000.050.100.15√VfΔRTNDT(℃)B1(PLIM母材)B4(PLIM母材)B5(PLIM母材)B6(PLIM母材)B7(PLIM母材)B8(PLIM母材)B9(PLIM母材)W1(PLIM溶金)W2(PLIM溶金)W3(PLIM溶金)W4(PLIM溶金)P1B(PTS母材)P2B(PTS母材)P3B(PTS母材)P4B(PTS母材)S1(PWR標準材)S2(PWR標準材)全体平均 0.02.04.06.08.00.05.010.015.0照射量 (×1019n/cm2)転移ループ密度(×1021/m3)B9材(PLIM母材)S1材(PWR標準材) (3) 破壊靱性移行量の調査 3点曲げ破壊靭性試験片を再生して試験片を製作し破壊靭性試験を行い、マスターカーブから遷移温度移行量を算定して、従来の衝撃吸収エネルギーから求めた移行量と比較を行いました。今後、他の材料についても比較を行い、その評価法の相違について定量評価していく予定です(図-5参照)。 050100150200250-150-100-50050100150試験温度 (℃)1T換算破壊靱性値 KJc(1T) (MPa√m)照射材母材№1(Validなデータ)照射材母材№1(Invalidなデータ)未照射材母材№1(Validなデータ)未照射材母材№1(Invalidなデータ)T0= 102℃T0= -96℃ΔT0= 198℃(未照射材のマスターカーブ) (照射材のマスターカーブ) 図-2 照射材の3次元アトムプローブ像の例 図-4 TEM観察結果(照射量と転移ループ密度の関係) 図-3 クラスタ体積率の平方根と遷移温度図-5 3点曲げ破壊靱性試験による移行量の算定の例 表-2 追加照射試験計画一覧 平成19年度の成果 -151-Ⅱ・1・ クローズアップⅡ・5・ 規格基準部
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