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・原子力防災対象原子力施設

放射性廃棄物の処理処分施設

 放射性廃棄物は、含まれる放射性物質の濃度等により「低レベル放射性廃棄物」と「高レベル放射性廃棄物」に大別されます。それらの処理処分に当たっては、廃棄物の性状、放射性物質の種類と濃度に応じ、適切に区分管理を行い、その区分に応じ適切かつ合理的な処理処分を行うことが必要です。
低レベル放射性廃棄物の処分施設
 原子力発電所から発生する放射性廃棄物の多くは低レベル放射性廃棄物であり、その中の放射性物質のほとんどは半減期が短く、数十年程度も保管しておくと、もとの量の半分以下に減少してしまいます。我が国では、低レベル放射性廃棄物を充てんしたドラム缶を、私たちの生活環境に影響を与えない方法で陸地に埋設処分することにしています。埋設処分では、土壌や地層等の天然の障壁に加え、処分施設のコンクリート壁や充てん材等人工の障壁により総合的に安全を確保しています。
 青森県六ヶ所村にある日本原燃(株)低レベル放射性廃棄物埋設センターでは、2003年(平成15年)8月時点で100万本のドラム缶の埋設能力があり、既に、15万本以上のドラム缶が埋設されています。最終的には300万本の埋設が計画されています。低レベル放射性廃棄物埋設センターでは、下図に示す様にドラム缶を鉄筋コンクリート製ピットに収納し、ドラム缶とピットの間にはセメント系充てん材を入れることにより一体的に固め、放射性物質を閉じ込めています。ピット自体は水を通しにくく、周囲も水を通しにくいベントナイトを混合した土で固め、ピットへの水の進入を防いでいます。また、ピットの内側には、水を通しやすい多孔質のコンクリート層(ポーラスコンクリート)があって、万一水が進入しても、この層を通ってピット外の点検路に排出されます。埋設が完了し、覆土を行った後も30年間は地下水中の放射性物質を監視し、必要に応じて覆土の修復等を行います。その後も約300年間にわたって掘削を制限する等の管理を行い、最終的に問題が無いことを確認した上で、一般の土地として利用することも可能になります。

                   低レベル放射性廃棄物処理施設
 
高レベル放射性廃棄物の貯蔵管理施設
 再処理工場では、使用済燃料からウラン・プルトニウムを回収した後に残る核分裂生成物等を主成分とする廃棄物が発生します。この廃棄物は放射性物質の濃度が高いことから高レベル放射性廃棄物とよばれます。
 高レベル放射性廃棄物は、低レベル放射性廃棄物に比べその発生量自体は少ないのですが、放射線管理に一層の注意が必要な半減期の長い核種も比較的多く含まれているので、長期間にわたり人間環境から隔離する必要があります。高レベル放射性廃棄物はまずタンクに貯蔵したあと、ガラス素材と混ぜて溶融し、キャニスターと呼ばれるステンレス製の特別容器に注入した後、冷却して固化させます。このガラス固化体は熱を出すので、冷却のための施設に30〜50年間一時貯留します。青森県六ヶ所村にある、日本原燃(株)高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターの管理施設の構造を 下図に示します。この施設には、海外での再処理に伴って発生する高レベル放射性廃棄物を現地でガラス固化して日本に返還された返還ガラス固化体も一時貯蔵します。
 なお、日本原燃(株)高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターは1995年(平成7年)に操業を開始し、2003年(平成15年)9月時点で、返還廃棄物貯蔵容量ガラス固化体が1,440本あり、将来的には2,880本が予定されています。

                    高レベル放射性廃棄物管理施設


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